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 ■江戸の時代から「おまえ百まで、わしゃ九十九まで」
古典落語に有名な『浮き世根問(ねとい)』がある。本ばかり読んで、なんでも知ったかぶりの隠居に、長屋の暇人が、ものごとを根ほり葉ほり聞くという噺。「嫁入りとは」=男の目が二つ、女の目が二つ、両方合わせて四目入りだ。奥さんというのは、家の奥で子供を産むから奥産。カカアは家から家へ嫁いでくるから家家(かか)という。結納(ゆいのう)の品にある蓬莱(ほうらい)の島台にある爺さんと婆さんは「おまえ百までわしゃ九十九まで」という縁起物だ。箒と熊手を持っているのは「お前掃くまで、わしゃしじゅう熊手のシャレか」とくる。とにかく、根ほり葉ほり問いただすと、わかったように切り返してくる噺である。今、人生100年時代と政府、テレビはじめメディアがしきりに言うが、今に始まったことではない。江戸時代には、100歳という長寿の教えがあり、人生訓として夫婦の在り方が言い伝えれてきた。それを、100歳までお金で算用して、やれ貯蓄だ、定年制廃止で元気に働けという。生き方について、上からとやかく言われたくもない。年金での生活が危うい国になりつつあるからと言わずに、人生100年時代にすりかえてしまっているとしか聞こえない。しかし、寿命は差別なくやってくる。知ったかぶりの隠居なら、今の時代をどう説明する?「てめえらの人生は、てめえらで決めるわい」と言って、長屋を仕切ってくれるのだろうか。
■輸入税(13.4%)は取り込みます?
EPA(Economic Partnership Agreement、経済連携協定)の発効により、今年の2月から、イタリアはじめ、EUからの衣類など繊維製品の輸入税(13.4%)がゼロになっていることはご存知だろうか。EUのスーパーブランドに代表されるスーツやコートなどが、輸入税分だけ安く買えるということだ。ただし、革靴、革バッグなどの革製品は30%のままで、輸入税撤廃には11年もしくは16年と、だいぶ先まで待つことになる。ところで、実際の商売を探ってみた。イタリアから高級衣類を輸入している、某アパレルとの話である。「輸入税の分、仕入れは安くなりますよね」と聞くと、「13.4%が0%になるのだから、1割は安く輸入できる」と答える。「小売価格に反映すれば、消費者は安く買えますね。20万円の小売価格なら、2万円強は還元できるはず」と言うと、「うちは、輸入税の分は利益として取り込みますよ」とためらいなく言ってのける。消費者を軽く見てはいけない。ここはよく考えて対処しないと、目先の利益に走って、後で後悔することになりかねないと言いたいところだったが、口を閉じた。現場に立たない経営者だから判断できることだろう。ユーモアにもならない噺になってしまった。
■兎にも角にも、街へ出よう!
人情が希薄な時代。バラエティー番組では、芸人仲間同士でのドタキャンユーモアを見るも、視聴者に良くない影響を及ぼすだけで、気の利いた“笑い”は出てこない。令和になっても、悲惨な事件が後を絶たない。いくらなんでも、人を殺すことが最後の解決だなんて、許されることではない。寺山修司の「書を捨てよ、町へ出よう」(1967年)という有名な随筆があるが、引きこもりが、いろいろな事件の根底にあることも事実。老いも若きも、オシャレをして、町を闊歩した。飲んで騒いで、ケンカしても、友達になる。彼女を冷やかしても、大ボケ、大笑いで済まされた、ひと昔前。兎にも角にも、オシャレをして、街へでよう!

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