イタリア・ローマの大手付属専門店「PICCIONI」(1960年創業)のアンドレア・ピッチョー二社長(54)に、ローマのテーラー、紳士服事情、最新のオシャレについてインタビューした。景気は決してよくないが、サルト(テーラー)は富裕層を中心に堅実に商売している。そのクオリティーを支える裏地、芯地などを提供する同社は、国内外約300店と取引をしている。現在はイタリア国内の主に、シチリア州、カンパーニャ州、プーリア州、べネト州、アブルッツオ州など、約100のテーラーを数える。さらに、海外では、主に韓国、タイ、アメリカ(特にニューヨーク)、ドイツ、スイスなどを含めると、200を超えている。
取引先のサルトで有力店名としては、カラチェーニ、レナート・バレストラ、ガッティノーニ、バレンチノなどが挙げられます。また、テーラー養成アカデミーも大切なお客様です。テーラーの数は正確にはわかりませんが、ローマではおそらく300を超えるのではないだろうか。スーツ1着の価格(仕立て上がり)は、もちろんテーラーによって上下するが、平均的には1500ユーロくらい。有力なテーラーではガエターノ アリオーゾ(スーツ1着で4000―5000ユーロ)。そのほか、ブリオーニ、マリオ ナポリターノ(テーラー養成アカデミー会長)など。ローマはやはり、伝統的なスタイルが主流。襟幅が広く(狭いのがナポリ風)また、肩を強調させ(ナポリでは、なで肩風が主流)、ズボンは、前のダーツなしで、スリムなライン、裾は折り返しが好まれ、色は暗いトーンが。(詳細はVol.60)