人には裏の裏の裏がある…

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人には裏の裏の裏がある…

■人には裏の裏の裏がある…
人間には裏があり、裏の裏があり、裏の裏の裏がある。いい人間、悪い人間と、何回もひっくり返る。人間とはいつ評価が逆転するかわからない、曖昧なものである。作家、武田泰淳の言葉として伝えられている。つまり、一人の人間はいくつもの顔を持っている。若い時代にはわからなくても、責任ある立場、役職につくことで、隠れていた顔が現れるというものである。「あいつは変わった。昔は純粋で、わかりやすい人柄であったのだが」とは、よくある話である。
■裏切りのないセオリーとは
人間関係を築くためには、相当の苦労が生じてくる。信頼できる右腕が必要になるのだが、その見極めをどうするか。一般には利(報酬、役職)を与えることで、裏切りのない部下にするのが、セオリーでもある。「この上司なら将来大丈夫だ」と思わせることができればいい。ところが、先の話になるが、人には裏があり、裏の裏がある。上司の秘密を知れば知るほど、だんだん欲が出てくるもので、この心理を読み、それに応えることが、信頼関係の継続になる。
トップに昇りつめるとき、これまで支えてくれた部下を切り捨てなければならない。つまり、スキャンダルに近い個人情報を知り過ぎた部下は、いつ裏切りに変わるかわからないからだ。適切な役職を与え、違う畑の部署へ配置転換する。ここまでできれば完ぺきな出世であるが、多くは途中で躓き、消えていく。伊藤忠商事の元社長、丹羽宇一郎氏は「常に薄氷を踏む思いであった」と現役時代を語っている。
■感謝の気持ちがうまく行くコツ…
ビジネス、商売で失敗しないためには、志と感謝である。とくに、感謝の気持ちは人間関係がうまくいくコツでもある。自分の下心や欲を交えることなく、相手を思いやる気持ちだけで接することであり、これができれば心に余裕が生まれ、信頼を得ることになる。うまく行かないときは、この歯車が違っているのだろう。何事も相手があってのことである。人の話に聞く耳を持たなくなったときは、危険信号である。2018年、新年度がスタートした。人事異動で肩書が変わる時でもある。新入社員の研修グループが街にあふれ、社会は活気にあふれている。サクラの花はいつの間にか葉桜になった。新たな気持ちで、最良の1年を目指してほしい。


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