今年、神戸開港150年を迎え、神戸市が中心となって、さまざまな記念イベントが行われているが、そのなかで、日本人最初のテーラーとして柴田音吉洋服店(神戸市中央区元町)が脚光を浴びている。初代柴田音吉が英国人カペルに近代洋服の仕立て技術を師事し、当時の記録を紐解けば、明治2年(1869年)兵庫県知事に就任した伊藤博文の洋服を仕立てたことは、事実として伝承されている。その後、明治天皇の洋服を手掛け、着実に実力を身に付け、明治16年(1883年)元町3丁目に神戸で最初の合名会社を設立。その華麗なる伝統と歴史は現在、5代目柴田音吉(67)へと継承され、近代洋服=神戸洋服を代表するテーラーとして、職人による手作りを貫いている。(詳細はVol.94_95購読会員限定)