イタリアの若手サルトリア(テーラー)として期待されているCARMINE SANSARO氏(カルミネ サンサロ、1975年生まれ、41歳、ローマ出身)は15歳の時から、常に、パンタロナイオ(パンツ職人)であった父親の働くサルトリアで時を過ごした。当初は裁断士として、その後、他のマエストロたちのもとで、長い見習い期間を経て、サルトとなり、父親の工房「SARTORIA SANSARO」(サルトリア サンサロ)を引き継いだ。イタリアでこれからを担う貴重な存在であるカルミネ氏にものづくり、現状、将来についてインタビューした。(取材=JUNKO MORI)
――いきなりですが、技術の持ち味、仕立てのポイントなど
工房を持つと、製作への情熱はさらなるものとなった。創造的かつ、工芸的な洋服作りを目指し、一人で研究を重ね、完璧な洋服つくりへと向上し続けている。特徴は、伝統的な要素を維持しながらも、新しい傾向を常に研究し、取り入れていることである。従来のMADE IN ITALYの世界を保ちながら、自分なりの特徴を生かした洋服を作り続けている。カルミネが作るス・ミズーラは、細部にいたるまで辛抱強く、かつ、注意深い配慮が感じられはず。サルトという領域を超えた要素が形になっているだろう。同時に、完璧な状態でお客の手に渡るまで、すべての過程に細心の注意を払い、管理している。
――この業界一筋ですか
25年の歳月の中で、イタリア国内外のブティックやアトリエとのコラボレーションも数多く、その中で多くのことを学びキャリアを積み重ねてきた。その結果、カルミネの質の高い洋服はロサンジェルス、モスクワ、モンテカルロ、カンヌ、ジュネーブ、フィレンツエ、ミラノ、ローマなどのファッションの町からのコラボレーションも多くあり、顧客が広がりつつある。
VIA C.FOPPA 21 ROME-ITALY
info@sartoriasansaro.com www/sartoriasansaro.com
(詳細はVol.91=会員のみ閲覧)