2月10日からミラノの国際見本市会場で開催された2021年春夏素材展「ミラノ ウニカ」でLanificio Cerruti (ラニフィーチョ チェルッティ)のテキスタイルデザイナー、ルイージ・パランドゥリさんにインタビューした。テキタイルの分野で働く両親のもとに、1967年に織物工業の町、アルプスのふもと、ビエラで生まれた。1989/90年 ビエラのテキスタイル工房 1990/95年 cerruti 、1995/98年 torello viera 1998/2016年 botto luigi 、2016年から再びcerrutiに戻り、31年間テキスタイルデザイナーとして活動している。
―テキスタイルデザイナーということですが
はい。実際には、生地の成分や、どんな糸を使うかを決めたり、模様・色を提案し、新しいコレクションを企画・提案しています。2021年春夏は、一言でいうと、とても〝リッチ〟なコレクションになっています。
―具体的には
コレクションを3つのカテゴリーに分けました。「メイン」「アイ トラベル」「フロー」です。メーンは従来の伝統的なカテゴリーです。
―コレクションをもう少し詳しく
「アイ トラベル」は、文字通り旅行のための生地で、パフォーマンスに合わせてという意味を含んでいます。現在、最も売れ筋です。しわになりにくい、汚れがつきにくい、濡れてもシミにならない、伸縮性があるという実用的な特徴があります。ジャケット、スーツなどは、上品でエレガントな仕上がりと同時に、スポーティーでもあります。
「フロー」は新しいコレクションで、男女のファッション世界のミックスが特徴です。これまでレディースの分野で主に使われていた素材や柄などをメンズの分野でも使い、お客の刺激を狙っています。ジャガード織に加え、今シーズン初めてジャージー生地を提案し、コレクションの幅を広げています。
―トレンドへの企画にも対応している!
消費者ニーズへの対応を第一に考えています。かつてのラニフィーチョは、どちらかというと’’静的’’存在だったと思います。今日では、積極的な意見に耳を傾け、そのニーズ対応する姿勢で企画、開発しています。クオリティーの高さを維持しつつ、カジュアル(例えばジャージー生地など)であり、品のある商品を提案している。スポーティーなジャンパーなども、絶えず高い質の素材を追求しています。(詳細はVol.115に掲載)