新型コロナウイルスの影響でアパレル業界に激震

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新型コロナウイルスの影響でアパレル業界に激震

5月11日、高級既製服のトップ、株式会社ロンナーがアパレル事業から撤退することを、取引先の小売店に通達、業界の激震が走った。さらに、5月15日、レナウンが138億円の負債を抱え、民事再生法を申請した。いずれも、業界においてはビッグニュースとなった。

■ロンナーは現存する日本の紳士服メーカーでは、そのクオリティーにおいては1番のアパレルメーカー。かつては、ジュンアシダ、ミラショーン(昨年からトレンザへ)、リチャードジェームスなどの生産を手掛け、名実ともに日本を代表するものづくりの最高の企業であった。

■レナウン(明治35年創業)は、2004年(平成16年)3月に、旧・(株)レナウンと(株)ダーバンが経営資源の集結・再分配による事業収益拡大を目指して統合した持株会社として設立。グループ全体の経営戦略の策定・実施等の経営企画、商標権の管理業務などを手がけていたが、2006年3月に旧・レナウン、ダーバンの事業会社を吸収し、事業全般を継承。現商号に変更した。個人消費の冷え込みや同業他社との競合など近年は苦戦を強いられ、2017年2月期には年売上高が約494億円にとどまり、同期以降は営業損益段階での赤字が続いていた。そうしたなか、新型コロナウイルスの感染拡大が業績に打撃となっていた。 負債は申し立て時点で約138億7900万円。アクァスキュータムのライセンス生産は福島のジェンツ工場で行われていたようだ。また、ジェンツ工場は、テーラーのオーダー受注生産も受けている。


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